9路盤の打ち方
9路盤の打ち方 その1
ここでは9路盤の打ち方を説明するよ。最後まで読んだら、お友達と打ってみてネ!
最初はどこに打つ?
■最初はどこに打つ?
囲碁というのは自由なゲーム。1手目だって2手目だって、どこに打ったっていい。自分の打ちたいところに打てばいいんだよ。なにしろプロ棋士だって、こんなに小さな9路盤でも、1手目の最善手がわからないくらいなんだから……。
だけど一つだけ覚えておくといいことがあるんだ。それはね、ゲームが始まった最初のころには、あまり盤の端っこのほうには打たないほうがいい、ということなんだ。図で説明しよう。1手目に、黒がアとかイとかウとか、真ん中のほうに打つのは立派な手。だけど、ちょっと強くなると、エやオやカには打たないようになる。どうしてだと思う?
左の図を見てほしい。黒は1、3、5、7と、すべて右端から2番目の線(これを「2線」と言う)に打っているね。それに対して、白は2、4、6と、左端から4番目の線(4線)に打ってる。まだたった7手しか打ってないけど、どっちのほうが有利に見える? どうやら黒は右側を陣地にして、白は左側を陣地にする作戦のようだけど、白の陣地のほうが大きく見えるでしょ? これ、なんだかもう黒の作戦が失敗している感じだよね。だからゲームの最初のころに1線や2線に打つのは、あんまり得にはならないってことなんだ。わかるかな?
戦いの進め方その1
■戦いの進め方その1
じゃあ次に、どんなふうに囲碁というゲームが進んでいくのか、それを説明しよう。左の図は、黒も白も3手ずつ打ったところ。なんとなく右側が黒の陣地で、左側が白の陣地のようだけど、パッと見たところ白の陣地のほうが大きいね。このままおとなしく陣地を囲いあっていくと、黒は負けちゃいそうだ。
黒は作戦負けみたいな感じがするから、なんとかしないといけないね。よし、じゃあ白の陣地の中にドカンと一発入っちゃえ! というわけで、黒7と打ったのが左の図。こう打たれると、白だって怒っちゃうよね? 「左側は白の陣地なのに、どうして入ってくるんだよ~!」って。次に白はどこに打つのか知らないけど、黒7の石を取りにいけば、いよいよ本格的な戦いが始まりそうだね。とまあ、こんなふうにして、囲碁というゲームは進んでいくんだ。
戦いの進め方その2
■戦いの進め方その2
9路盤では、1手目に碁盤の真ん中(これを「天元」と言うんだ)に打ってみるのも面白そうだね。2手目に白がペタリとくっつけてきたら、たとえば黒3と打って、白もエイヤッと4に切る。これ、いきなり激しい戦いの始まりだね。でも、勘違いしないでほしいのは、これはオセロじゃないってこと(^_^;)。次に相手の石をはさんでも、ひっくり返したりはできないから気をつけてちょ~だい。
くだらない冗談はともかく、たとえば次に黒は1とアタリして、白は取られるのがイヤだから2と逃げて、黒はまたまた3とアタリして白4と逃げる。こんなふうに進んだとしよう。
そこで、次に黒は1と左側に打ったら、白は2とアタリしてきた。取られるのはシャクだから黒3。そうしたら白は4と右側の黒石をねらってきた。おや? このアタリにされた黒石は、逃げてもシチョウで取られちゃうね(シチョウをちゃんと覚えてるかな?)。逃げても取られるとわかっていれば、もちろん逃げない。じゃ、次に黒はどうしようかな……?
そうだ、左側の白石2個を取っちゃおう! というわけで、黒1とアタリにしてみた。白は取られたくないから2と逃げて、黒は「取るぞ!」と3とオサエる。はたして白石の運命やいかに……!?
と、こんなふうに最初から激しい戦いができるのも、9路盤の面白いところなんだ。
さて、何度もくりかえして言うようだけど、囲碁は自分が打ちたいところに自由に打っていくゲーム。だから、上の説明はあくまで「たとえば」の話で、上と同じように打つ必要はまったくないんだよ。それだけは忘れないようにね。
さあ、それでは次のページ「石の生き死に」に進んじゃおう!
最終更新日:1999.7.7